禍家

久々にホラー長編読んだ。前半はなかなか怖かったが、途中でオチがわかってしまい怖さは吹っ飛んだ。
以下気になった点
主人公を脅かす霊が、実は主人公に何か伝えようとしていた(助けようとしていた)というのは珍しくはない。でもやっぱり一瞬「おや?」と思うので有効か。今度TRPGネタにしたい、ゴーストハンターRPGでとかで。でもホラーRPGにこだわる必要もないか?どんなTRPGシステムでも霊出せそうだし。
上総の森に消えた隣町の子供と変質者はどうなったんだ?
主人公の子供勇敢すぎ!ホラーという感じがしない。
ひとつの町に幽霊屋敷が4つもあるのは面白かった。
礼奈から借りたお守りが一番意外だった!常識的に考えれば現代社会で最も役に立つお守りだが、ホラーものTRPGの場合はGMの都合で電波が届かなくなる。
ちなみに一番怖かったのは冒頭に登場する小久保老人の描写だ まるで一生涯に味わう苦のすべてを一度に体験し、それが歪な形で容貌に現れてしまったという奇怪な老人の顔が・・・。決して加齢のせいだけではない無数の皺と染みに顔中を覆い尽くされた、痛々しいまでに恐ろしい異様な面相が・・・。

禍家 (光文社文庫)

禍家 (光文社文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
「ぼうず、おかえり…」12歳の少年・棟像貢太郎は、近所の老人が呟く言葉に不吉な予感を覚えていた。両親を事故で亡くし、祖母と越してきた東京郊外の家。初めての場所のはずなのに、知っている気がしてならないのだ。そして、怪異が次々と彼を襲い始める。友達になった少女・礼奈とともに探り出した、家に隠された戦慄の秘密とは?期待の俊英の書下ろし長編。